『事故物件』とは

孤独死した人が長期発見されずに悪臭を放っていた部屋
凄惨な事件があった部屋
自殺者が出た部屋

等の『心理的瑕疵』を持つ物件の事です、

瑕疵(かし)とは売買契約においてその目的物に何らかの欠陥・不具合があることです。

つまり、借りる方に対して心理的に欠陥のある物件という事になります。

2000年以降『呪怨』『残穢』『事故物件 恐い間取り』等、様々な事故物件をテーマにしたホラー映画も制作され、大島てる等の事故物件サイトも有名になり、昔よりも『事故物件』というものに関して世間の関心が高まっているように感じます。

みなさまは『事故物件』と聞いた時、どのようなイメージを持たれますか?

過去にその部屋で何かあったかを気にする人や怖がりな人からすると、怖くてとても住むことができないかもしれません。

逆に、過去なんて気にしない、心霊現象なんて一切信じていないという人からすると、ただ他の部屋よりも賃料の安い良い部屋でしかないでしょう。

しかし「俺は幽霊なんて信じてないから大丈夫」と思っていても、
事故物件をいざ借りてみると思わぬ痛手を食らうかもしれません、

今回は事故物件を借りる際のメリット・デメリットをご紹介します。

事故物件のメリット

家賃が安い

なんといっても他の部屋よりも家賃が安い事があげられます。

事故物件は相場とくらべてだいたい20%~30%程度安い場合が多いです。
他の部屋と比べらた時に長く住めば済むほどオトクという事になります。
ただし更新毎に1000円~2000円多少の値上げがされる場合が多いです

フルリフォームされている事が多い

事故物件があった部屋は、他の部屋よりも賃料が安いにも関わらず、フルリフォーム・リノベーションされている事が多いです。
特に遺体が長期発見されなかった場合は、体液が床に染みついて取れなかったり、匂いが残ったりするので徹底的なリフォームが施される事が多くなります。

事故物件のデメリット

精神的な負担になる

事故物件によるデメリットは精神的な事に起因するものが多くなります。
どんなに自分は「霊的なものを、信じない、感じない、気にしない」と思っていても、
「以前ここで何かがあった」という事を知ってしまっているために
些細な物音が気になったり、お風呂場で目を閉じて髪を洗ってる時に後ろに気配を感じたり、
寝ているときに声が聞こえたような気がしたり
思い込みによる気配や偶然の小さな音が気になり、だんだんと部屋に居る事が落ち着かなくなったり安らげなくなる場合があります。
どんなに気にしないふりをしていても心の中に『この部屋の過去の事実』が小さな小骨としてひっかかるため、ふとした時に怖くなったり心細くなります。

つまりこのデメリットは、事故物件に住んでいても物音は気にしないし、気配を感じるような気のせいも起きない、という人からすれば何も問題はないという事になります。



再びすぐに引っ越す場合、余計な引っ越し費用がかかる

住んでみたら明らかにおかしい感じがする場合にすぐに引っ越す事になった際は余計な出費となります。
単純に、心霊現象といった話ではなく事故物件の事故の原因の一因として、周辺住民の騒音やクレーム等の問題行動が起因している場合、内見時に確認するだけでは限界があるため一応のリスクとして覚悟をする必要があります。

いつまでも安いわけではない

事故物件はいつまで住んでも安いというわけではありません、上記のメリットでも記載した通り、更新毎に徐々に値上げして、いずれは他部屋と同等の賃料へと近づいていく事が多くなります。
なので、事故物件で安いからと無理して高めの賃貸にお引越しすると数年後に支払いが大変になる場合があります。


わざわざ事故物件を探して住むメリットはそこまで大きくない。

通常よりも安いなら、ぜひ事故物件をに住んでみたいと思う方もいるかもしれません。
しかし、不幸な出来事が有り、ある部屋が事故物件になったとしても、
次の入居者が入り、数年経って退去すればその後は普通の部屋として再募集されるため、世の中にそれほど多く事故物件があるわけではありません。


そして数が少ない事故物件の中で、立地、間取り、設備、価格等が探している物件の条件に合致するということはあまりありません、わざわざ事故物件を探すよりも、普通に自分の求める条件と価格帯で探す方が結局は望んだ物件が見つかるので『事故物件を探す』のではなく、探している条件の中で事故物件があった際に候補にいれる、住むべきかどうかという見極めが大切になってきます。