テレワークが盛んになり、在宅での仕事が主になった方、会社に直接行く機会がめっきり減った方などが、都内の狭くて高い賃貸ではなく、埼玉、千葉、神奈川、茨城あたりで賃貸を借りたり、一念発起して広くて安い戸建てを買ってみるという動きが来ています。
テレワークにおすすめの地域
コロナ過全盛期に東京都から転出(引っ越し)した人数のランキングは以下のようになります。
1位 神奈川
いわずと知れた都内に近い人気立地の神奈川県が1位です。
東京にかなり近いうえに発展している町が多く武蔵小杉、横浜、横須賀など有名な街が多いです。
都内よりは安く、けれども利便性は失われづらい、いいとこどりのできる地域が多くあります。
2位 埼玉
東京都へつながる列車が充実(埼京線・上野東京ライン・湘南新宿ラインなど)しているので、東京に通勤する人のベッドタウンとして大きく発展を遂げました。
昔は何もない県のような扱いを受けていましたが、日本最大のショッピングモール「イオンレイクタウン」なども出来て、大宮のような歓楽街や多数のショッピングモールも増えたので、生活するのに不便な事は無いでしょう。
3位 千葉
柏、松戸、浦安、市川、千葉など、都内に1本で行ける路線沿が人気です、また、快速が通る場合家賃が高くなります。電車で1本ではなくても少し路線を外れるだけで家賃や地価が下がりますが都内には近いままです。
4位 茨城
神奈川、埼玉、千葉よりも遠くなる分、賃貸でも戸建てでも土地に対しての価格がぐんと安くなります。
もし出社する事になった場合は通勤時間がかなり大変になります。
テレワークに際して郊外に戸建てを買うメリット
都市部から離れるほど土地が安い
都市部に近いほど土地代が上がっていきますが、離れれば土地代は下がっていきます。
郊外に家を買う場合と東京都に家を買う場合1000万円近く値段が変わっていきます。
職場が家になるので、家の価値を上げる事が仕事の充実度に直結する
例えば家族で賃貸マンションに住んでいてプライベートな空間が一人一部屋の場合、職場とプライベート空間が同じなのでついついテレビを見てしまったりベッドで横になってしまったりという事があります。また、家族との距離が近いので騒音等が聞こえてきやすいですが、土地の安い地域で戸建てを買う事で部屋数や階数を増やし、リビングが1階、書斎を2階などにすることで仕事に適した環境を得ることができます。
また、プライベート空間と仕事の部屋を分けることが可能になります。
会議や通話で隣室に迷惑をかけないか気にする必要が無くなる
マンション・アパートなどでテレワークになり、仕事の通話等を行っていると、隣室に声が漏れていないか心配になったり、実際に壁ドンされたり管理会社から注意が来る場合がありますが、戸建ての場合はその心配が無くなります。
テレワークで戸建てを買うデメリット
テレワークが無くなった時に大変な目に合う
コロナが収まりテレワークが無くなったり出社日数が増えたりで、新幹線で頻繁に通勤する事になってしまったり、セカンドハウスを借りる事になってしまったり、ビジネスホテル暮らしになってしまい後悔している方が多くいるそうです。
手放す時に需要が無い
日本は新築信仰の強い国なので都心の戸建てならまだしも、郊外の中古戸建住宅は購入した時と比べて大きく値段が下がるか、また下げても売れないといった形になります。
別の場所に引っ越す事になった場合でも、買ってしまった以上は売却できるまで固定資産税などが発生します。
一時の時風で高い買い物をするリスク
コロナが猛威を振るっていた当時、『これからは在宅ワーク、テレワークが主流になっていくのではないか』と言われていました、そういった時流に乗り一念発起して郊外に戸建てを購入する人が増えましたが、あくまで『IT業界などではテレワークが主流になっていくのではないだろうか』という予想の段階であり、仕事の形態が通常の形に戻る可能性も大いにありました。
そんな中で今テレワークになったからと言って都心から離れた郊外に家を買ってしまうとコロナ明けに新幹線通勤になってしまったり、単純に通勤時間が倍増する可能性があります。
賃貸と違い、戸建てを買ってしまえばそう簡単に引っ越しはできませんし、引っ越しするにしても売却等で購入時より大幅に価値の下がるリスクがあります。
どうすればいいのか
完全にテレワークが定着し、今後は仕事の形態が変わることが無いと確信が持てた時に郊外に住居を移すほうが良いでしょう。
環境の変化は往々にしてあるものです、
戸建てを地方に買うということは、『自身がそこに縛られる』ということです。
都心の戸建てであればいくらでも需要があるので手放すのも簡単ですし、賃貸であればいくらでも引っ越しが可能です。
しかし、需要がない土地に建てた家は売れないか、買った時と比較して何割も安くなってしまうことが殆どです。
万が一のリスクというものはどこにでもあるので、テレワークが無くなるかもしれませんし、会社が転勤を命じてくるかもしれません。最悪のケースでは会社が倒産するかもしれません。
マイハウスを買う際には以下の事を意識しましょう。
・一生その土地に住み、骨を埋める覚悟がある
・いつか引っ越す可能性を考え、何年立っても価値が落ちない場所に戸建てを立てる
・価値が下がってもいいので、その場所にどうしても戸建てを建てたいという気持ちがある
これらの条件を満たしているのであれば東京から離れた場所にマイホームを買うのもいいかもしれません。
もしそれらの覚悟が無く、限りなくリスクを減らしたいのであれば、都内や栄えている町の駅近の戸建てを頑張って購入するか、賃貸にするほうが良いでしょう。