近年、屋根の破損を報告して無駄な修繕をする詐欺が増えています。
戸建住宅に作業服の人が急に訪問してくると、「この辺の高所で工事(もしくは点検)をしているものなのですが、お宅の屋根に破損が見られたので直したほうがいいと思う」もしくは「親方に言われて伝えに来ました」というような事を言ってきて、どうすればいいか迷っていると、そのまま「我々が確認して修理しましょうか?」と善意を装って提案してきます。
基本的には真っ赤なウソです。

報告に来た業者をそのまま屋根に上げて調査してもらうとどうなるのか

詐欺の業者を言われるがまま屋根に上げると以下のような事がおこります。

似たような屋根の破損している写真を見せられる

こういった業者はあらかじめ、壊れた屋根の写真をいくつも用意しており、その中からその家に限りなく近い壊れた屋根の写真を選定し見せてきます。
素人には本当に自分の家の写真か判断が尽きませんし、
ましてや屋根に上る事などできません、言われるがまま業者の言葉を信じるしかないので、信用のおける業者に見てもらう必要があります。

屋根をズラされたり壊されたりしてその写真を撮られる

そもそも写真を用意しなくても、その場でこっそり屋根をずらしたり剥がしたり、瓦を割ったりと壊してしまえば、確実にその家の屋根が壊れた写真を作ることができます、絶対に業者を屋根に上げてはいけません。

別の修理も必要ですと言ってまったく必要のない工事を行い、高額な工事代を請求してくる。

部分修理で済むにも関わらず、不要に広範囲を修繕したり、勝手に色々交換したりした挙句、不当に高かったり相場から著しく離れた代金を請求してきます。

また、高い代金を請求し、追加の工事も必要と言っておきながら全くの手抜き工事を行い、
元より悪い状態にしてしまう。といった事があります。
工事をしてもらった後に急に雨漏りが起こったりという事も珍しくありませんので、
絶対に向こうからきた業者を屋根に上げてはいけません。

屋根が壊れていると言われたらどうすればいい?

こういった詐欺の人はさも親切そうに、こちらを心配するように「屋根が壊れているので見たほうがいいと思う」と言ってきます、「ぜひうちが見ますよ!」という形だけではなく、どうしようかと困った様子を見せると、「うちで見てあげてもいいですよ」といった風に提案をしてきます。
写真を撮ってきてあげますよなどと親切そうに言ってきても絶対に屋根に上げてはいけません。

こういった詐欺業者が来た場合にどういった対応を取ればいいでしょうか?

・必ず名刺を貰う

・名刺が無い場合は会社名と担当者名を必ず伺う

・ネットで会社を調べる

・怪しいか怪しくないか判断し、もし屋根が壊れているかもしれないと不安であれば報告に来た業者とは関係の無い業者に調査を依頼する。

※その業者に調べて貰うのではなく、信頼のおける業者を自分で探して見てもらう事が大切です。
また、ドローン撮影が可能な業者であれば勝手に屋根を壊されることは絶対にないのでお勧めです。

賃貸の戸建て・貸家の場合は『賃貸です』と言えばあっさりと引き下がる

もし賃貸の戸建てに住んでいるのであれば、屋根が壊れてると言われた時点で「賃貸なのでオーナー様に相談します、大家様に相談します」と言えば相手は素直に引き下がります、
賃貸のオーナー様や管理会社には既に使用している業者がありますので、詐欺会社の出る幕はないからです。
しかし、本当に屋根が壊れている可能性もわずかにありますので、業者の名前と担当者のお名前、名刺は必ず貰っておくようにしましょう。