コロナ禍で人気急上昇中の設備、宅配ボックスとは?
話題は聞くけれど、設置してみようか迷っているオーナー様もいると思います。
ここでは今話題の宅配ボックスに関して解説します。
エントランスオートロック付き物件では宅配ボックスを置かないと不便
昨今、通販を利用するユーザーが増え、『置き配サービス』を大手通販サイトが開始してから玄関前やガスメーターBOXなどに郵便配達物の置き配指定をする人が多くなりました。
しかし、防犯上当然の事ですがオートロックがある場合は、宅配業者が勝手にオートロックを開けて置き配をするはできません。
オートロックに入れない場合は『自転車のカゴ』・『外部の宅配ボックス』『通販荷物対応のコンビニ』を指定する事になりますが、自転車のカゴは防犯上リスクが高く、コンビニ受け取りは商品や販売業者によって対応していなかったり、近所に外部利用できる宅配ボックスが無かったりなど、なかなか上手く行かない事が多いです。
また、1人暮らしの女性や防犯意識の高い方はオートロックが絶対に必要という方が多いため、その場合は宅配ボックスが設備として設置されている事を条件に賃貸物件を選ぶ方も増えています。
どんな宅配ボックスを選べばいいの?
保管できる物品の個数
大きさは(保管できる数)は総戸数の20%~30%が一般的とされています、12戸の賃貸であれば3.4個、18戸の賃貸では5.6個が目安となります。
アナログ式と電気式
アナログ式宅配ボックス(ダイヤル・プッシュボタン)
アナログ式は宅配業者がダイヤルやプッシュボタンで4桁のパスコードを入力し、入居者は不在表やメールに書かれていた暗証番号通りボタンを押すと開くというシンプルな仕組みになっています。
電気コストがかからず、修理が発生した時以外に目立った維持費がかかりません。
また、電池式の小さな液晶のついたプッシュボタン式の宅配ボックスであれば、目視で入力した番号を確認できるため、宅配業者のミスが少なくなりますが、電池切れで荷物が取り出せなくなったり、オーナーや管理会社が定期的に電池交換をする必要があります。
アナログ式のメリット
シンプルな作りで導入コストが安い
電気式に比べてメンテナンスや点検費用などがかからない
何も問題が起こらなければ追加費用無しでいつまでも使い続ける事が可能
アナログ式のデメリット
投函ミスが起こる場合がある
アナログ式の宅配ボックスは配達員が荷物を入れて暗証番号を設定した後、暗証番号を書いた不在表を入居者のポストに投函しなけばいけません、その際に別の号室のポストに投函してしまうミス起こります。
間違えた号室の人から見に覚えのない荷物や違う人の不在表があるという連絡を受け取った場合、誤って配達された入居者様に直接宅配業者に連絡してもらい荷物を回収してもらうか、入居者様のご都合が悪い場合は管理会社かオーナー様が荷物を取り出して保管したり、正規の号室の入居者に暗証番号を伝える必要があります。
盗難
上記のような入れ間違えにより荷物や暗証番号を誤って投函された入居者は簡単に正規の手段で荷物を受け取る事が可能なので、監視カメラなどが無い限り誰にもバレることなく他人の配達物を得ることができます。
また、最近では不在表を粘着テープなどでポストから盗み取り、暗証番号を使って荷物を持ち去るというケースも増えているようです。
防犯カメラなどを設置したりアナログ式宅配ボックスを電子式に変えて専用カードのみで開くようにしたりする事で盗難防止に繋げることができます。
暗証番号間違え
暗証番号の設定方法が間違えていたため全く違う番号になっていたり、番号を書き間違えたり、3333で設定したつもりが3334になっていたりといったミスにより、指定された番号を入力しているのにボックスが開かないという問題があります。
そういった場合も宅配会社には開閉ができないためオーナーが鍵を持って荷物を取りに行ったり番号を設定しなおしに行く必要があります。
宅配ボックスにおける一部入居者の占有
通販を頻繁に利用する入居者、あまり帰宅しない入居者、帰宅しているのに荷物を取り出さない入居者などが長期間一つのボックスを占有すると、本来であれば十分な量の宅配ボックスがあるにも関わらず『全く宅配ボックスを利用できない』といったクレームが入る事があります。
長期間放置されている荷物は管理会社やオーナーが送り先の号室を確認して、通知や連絡をした後、それでも受け取りされないようであれば荷物を回収して保管、もしくは廃棄をする必要があります。
電気式宅配ボックス
電気式の宅配ボックスは個々のボックスに配達員が暗証番号を設定する必要が無く、入居時に渡される専用のカードやキーを使用するだけで開きます。(もしくはその部屋専用の暗証番号が渡され常にその番号を使って開閉を行います)
また液晶のタッチパネル式が多く、宅配業者も画面の指示通りに荷物を入れるだけなので、荷物が取り出せずに揉め事になるケースががダイヤル式などよりは少なくなります。
ただし維持費やメンテナンス費用等のコストがかかります。
また昨今では宅配ボックス会社が設置した宅配ボックスを遠隔操作したり、荷物の長期滞留を把握するできるオンライン管理方式の宅配ボックスも増えています。
維持管理費が高くなりますが、問題が起こった際にすぐに対応して貰えるため、入居者の満足度が高くなります。
電気式のメリット
上記で上げたアナログ式での問題が全て改善される。
電気式は配達員が荷物と号室を入力して保管し、入居者は専用の電子キーもしくは入居時渡される専用の暗証番号を使用して、開閉する仕組みなので、配達員が暗証番号を設定する必要がありません、その結果、盗難も暗証番号間違えも不在表の入れ間違いも起こりません。
電気式デメリット
故障した際の対応が難しい
アナログ式であれば鍵の物理的な破損等や部品の不具合が主な原因となるため、鍵屋や修理業者等に簡単にまかせるだけで治る事が多いですが、電気式となる場合はメーカーによる専門の修理が必要な場合が多いため、故障の際の費用やかかる時間などのリスクはアナログ式より大きくなります。
また壊れる部分がアナログ式の場合は鍵のかみ合わせ等の安価で済む場合が多いですが、電気式の場合液晶やカードの読み取り端末の故障など、修理費用が高くなる場合があります。
電気料金がかかる
電気を使うので、電気代等の維持費が発生します。
メンテナンスが必要になる
アナログ式とは違い精密機器のためメーカーによる定期的なメンテナンス、点検が必要となります。
買取型とリース型
買取型
買取型はリース業者の貸し出しという形ではなく宅配ボックスを一括購入する形となります。
初期費用が高くなる代わりに月々のリース費用がかからないため、故障が起きた時のみ業者に修理を依頼する形になります。
特に問題も起こらず長い間利用できる場合はリース型よりお得になります。
戸数が少なく、アナログ式で近所に対応できるオーナーもしくは管理会社がいる場合は買取型でも問題ないかもしれませんが、電気式や戸数が多い場合は万が一のリスクを取ってリース型の方が良いかもしれません。
リース型
リース型は業者から宅配ボックスを借りる形での運用となるため初期費用を抑える事が可能で、最初の設置費用も一括購入するよりは安く抑える事ができます、メンテナンス・点検費用や故障が発生した際の費用もリース会社が負担する場合が多くなります、ただし毎月のリース費用が発生するため、長い目で見た時に買取の方がお得な場合もあります。
しかし、万が一の故障の際に素早く対応して頂けることが多いため、リスクを低く抑えるならばリース型の方がおすすめになります。
戸数が多かったり電子式であればリースの方が良いでしょう。
宅配ボックスは便利だが自主管理オーナーが維持管理するのは大変
上記の通り宅配ボックスの需要は増えつつあり、設置するメリットは大きいですが、基本的に何かあった際は物件を管理しているオーナー様や管理会社に連絡が行きます。
『帰宅したら荷物が取れない』旨の連絡が夜に入ったり、荷物の回収の必要が出てきたりというのは結構な手間になります。
近くに住まわれていて小型の宅配ボックスを設置している場合はそこまで負担はないですが、戸数が多く大型の宅配ボックスを設置している場合は当然問題が起きる確率も多くなるうえに、遠方に住まわれている場合は荷物の回収などが大変です。
自主管理の物件で宅配ボックスを設置する場合は、物件を管理会社に任せる事をおすすめします。
南口不動産でも多くの宅配BOX付の物件を管理させて頂いていますが、月に1.2回程度は入れ間違えや暗証番号を間違えのお問い合わせの対応を行っています。
自主管理だけれど宅配ボックスを設置しようか迷っているという市川・本八幡・船橋付近の物件のオーナー様は是非一度ご相談下さい。